特徴・費用・向いている人を現場目線で徹底解説
はじめに|「制度上の違い」と「現実」は一致しない
有料老人ホームを探していると、
多くのサイトで次のような説明を目にします。
「重たい人は介護付きが安心」 「住宅型は軽度向け」
これは半分正解で、半分は誤解です。
なぜなら、
介護付き・住宅型の違いは
制度だけで判断すると失敗する からです。
この記事では、
制度上のあるべき姿と現実の違い、地域差(首都圏と地方の現実)、 実際に起きているトラブル事例 「介護や、看取り対応といいながらできない」という現実
まで含めて、現場目線で解説します。
※有料老人ホームを選ぶ前に、全体像や失敗しやすいポイントを整理しておくことが大切です。
まずは、こちらの記事で「失敗しない老人ホーム選びの基本」を確認してみてください。
■有料老人ホームの基本構造を整理
まず前提として、有料老人ホームは
**介護保険施設ではなく「民間施設」**です。
その中で、
介護保険との関わり方によって
次の2つに分かれます。
介護付き有料老人ホーム と住宅型有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームとは
制度上の位置づけ
介護付き有料老人ホームは、
特定施設入居者生活介護 の指定を受けた施設です。
・施設そのものが介護保険事業者
・介護は基本的に「施設職員」が提供
メリット①|介護費用が丸まりやすい・・安定している
介護付きの大きな特徴は
介護保険自己負担額が定額な点です。
介護量が増えても 排泄介助・移乗介助が増えても
・月額介護費が急激に跳ね上がりにくい(介護保険の1割、2割、3割負担)
重度になったときの安心感は確かにあります。
メリット②|家族の管理負担が少ない
外部事業所との契約不要 サービス調整は施設任せ
・家族が介護マネジメントをしなくて済む
ただし【注意】介護付き=万能ではない
ここが一番大事なポイント。
実際にあるトラブル例
要介護4・5でも 「医療依存度が高いと対応できない」 夜間の人員が手薄で 実質見守りのみ 看取り対応ができない施設も存在、認知症の対応力が介護付きでもバラバラ 自立の人から入れるホームもあるが、自立サポート費などかかるホームもあるが金額が様々
・「介護付きだから重たい人OK」ではない
地域差の現実|総量規制などで、介護付き有料老人ホームはどこのエリアでも増えていない
首都圏と地方で全く違う
首都圏 ・ まだ新規の介護付きが建つ
地方 ・特定施設の新規指定を 市区町村が出さないケースが多い
結果として、
地方は住宅型・サ高住ばかり 介護付きは募集すらしていない地域もある
なので、住宅型有料老人ホームをしっかり理解する必要がある
「選びたくても選べない」現実
住宅型有料老人ホームとは
制度上の位置づけ
住宅型有料老人ホームは、
住まい+生活支援が基本 、介護は 外部サービスを利用
デメリットとして語られがちな点
よくある説明では、
「重たくなると住めない」 「費用が高くなる」
確かにこれは 一部正解 です。
しかし現場では【介護力の高い住宅型】【医療対応力が高い住宅型】も増えている
ここがマニュアルと現実のズレ。
最近では、
訪問看護を併設 夜間も看護師オンコール 医療依存度の高い方を積極的に受け入れ、24時間看護師常駐という 実質“医療対応型住宅” のような
住宅型も多数存在します。
重度=即退去ではないケースも多い
住宅型の本当のリスク
問題は「重たくなること」ではなく、
介護・看護の質が施設ごとにバラバラ 、費用構造が見えにくい 、家族の管理力が問われる
るという点です。
費用構造をリアルに比較
介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームの費用の違い
介護付き有料老人ホームは、
介護保険サービスが施設内で包括的に提供されるため、
介護費用が定額になりやすいのが特徴です。
一方、住宅型有料老人ホームは、
訪問介護・訪問看護・デイサービスなどを
外部事業所と個別に契約するため、
利用量に応じて費用が増減する仕組みになっています。
現場でよくある費用トラブル
実際の相談現場では、住宅型有料老人ホームで
以下のようなケースが見られます。
介護度が上がるにつれて 訪問介護・訪問看護の回数が増え、 月額費用が想定以上に高くなる 医療対応を強化した結果、 介護付きより高額になるケースもある
そのため、
「今の費用」だけでなく、
要介護3〜4になった場合の想定費用を事前に確認することが重要です。ただ、月額費用の限度額をあえて定めていたり、介護付きと同じくらいの金額で月額費用を抑えるような住宅型有料老人ホームもあるので、ますます違い、選ぶのが難しくなってきております。
ポイントまとめ
介護付き=費用が安い、ではない 住宅型=必ず高くなる、でもない 重要なのは将来の介護量を想定した費用設計
結局どっちが向いている?
介護付きが向いている人
家族が遠方 管理を任せたい 介護費の上振れを抑えたい
ただし医療対応レベルは必ず確認
住宅型が向いている人
柔軟にサービスを組みたい 医療依存度が高い 施設の中身を見極められる
「住宅型=軽度向け」は誤解
現場からの結論|「種類」より「中身」
有料老人ホーム選びで最も危険なのは、
◻︎名称だけで判断すること
介護付きでも対応できないケースあり 住宅型でも重度対応できるケースあり
重要なのは、
人員体制 看護の有無 夜間対応 看取り実績
まとめ
介護付きと住宅型は、
制度上の違い と
現実の運営 が一致しない世界です。
だからこそ、
家族の状況 地域性 将来像
を踏まえて、個別判断が必要になります。
住宅型とにているようで似ていない、サービス付き高齢者向け住宅の記事はこちら↓
この記事は、有料老人ホーム紹介業務に20年以上携わってきた視点から、制度だけでなく現場の実情をもとに執筆しています。

